北緯43度のコールドケース 伏尾美紀 推理小説だからネタバレじゃなくて備忘録。67回江戸川乱歩賞受賞作。面白かった!!

江戸川乱歩賞の受賞作は、けっこうおもしろい作品が多いのですが

本作は、重版が出てますね。

あとがきを読むと、受賞時とタイトルがまるっきり替わってました。(^^)

受賞作、最初の方がごたついてる、って選評があって

書籍化されるときに、ブラッシュアップはしたんでしょうが

本作でも、プロローグからしばらくは、登場人物とかが次々列記状態で

夫なんかは「よくわからんかった」と言ってましたし

私も、付箋つけながら読みました(^^;)

それでも、途中で投げ捨てずに読み切らせるだけの疾走感が

後半に向けて盛りだくさんで、読後感は「面白かった!」でした。

道警の女性刑事もの。

2巻も出たら、読みたいです(^^)

博士号までとったのに、恋人がアカハラ?で自殺したことから

学会への道に愛想がつきた沢村依理子。

奨学金も返さないといけないし、就職を焦っていたら、警察学校への試験にトップ入学。警官となり、早くも刑事(警部補)となります。

職場の先輩に、有能な瀧本刑事がついてくれて

刑事のノウハウを教えてもらう予定でしたが

瀧本をふくめ、道警の総力で扱った、幼女誘拐事件、で誘拐後、見つからなかった幼女・ひなたが、死体となって発見されます。

沢村は、そこの帳場に配置されますが、いろいろあって、外されました・・。

その後、他の部署へと配置された沢村は

その学歴から、ノンキャリながら、上に進むだろうと思われるような人事で動いてますが

誘拐事件時の資料が流出した、って事件が起きます。

で、後ろ盾のない沢村が、スケープゴートにされそうになりますが・・。

この事件では、身代金を受け取りに来た犯人が

応援で所轄から回された警官が、ちょっと手を離したすきにホームに転落

死亡する、って事件があって

新聞記事に、その警官の勇み足だ、って載って、警官が拳銃自殺したりします。

そして、誘拐された幼女の足取りを追う時に

男に誘拐された幼女、としての男+幼女のほかに

女+幼女、の二人組が3組いたりする。

漏洩の犯人だとされた沢村は、漏洩ネタの元が

先輩刑事だった、ってことに気づき

彼がなぜそれをしたか、ってことから

幼女+女、の足取りをさぐるわけです。

これは、読んでるうちにすぐわかるんですが。

幼女と、誘拐された女の子、二人とも、すでに殺されてます。

誰が、なぜ。

そして、なぜ誘拐されなければならなかったのか。

犯人の性格も彫り込まれていきますし

沢村が、犯人を追い込んでいく描写も

ムリがなくて、納得できました。

沢村の、父や妹との関係や

警察内での、先輩や同期などなど、人とのかかわりも

後半になると、すっきりして魅力的でした。

とってもおススメなので、是非、購入して読んでみてくださいませ。

北緯43度のコールドケースposted with ヨメレバ伏尾 美紀 講談社 2021年10月06日頃 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle

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