てらこや青義堂 今村翔吾 作家買いです。新シリーズになるか?最新刊ネタバレ注意

作家買いです。

羽州ぼろ鳶組、ってシリーズが大好きで、

その後、くらまし屋シリーズに手出しして、

今回小学館でこの単行本が出たので読みました。

前のシリーズは、文庫描きおろしで新作が出てますが、

こちらは単行本で、人気がでたら、シリーズ化するのかな?

今村翔吾さんは、多作の作家さんで、

佐伯泰英作品も大好きでたくさん読んでますが、

量産家の時代小説作家さんが出現すると、とってもうれしいです。

★★「目次」

序章

1章、鉄之助の拳

2章、吉太郎の袖

3章、源也の空

4章、千織と初雪

5章、睦月は今日も笑う

6章、十蔵、走る!

7章、筆子も走る

終章

★★

今回の作品は忍者です!

江戸の泰平の時代でも忍者は存在してまして、

その中でも腕利きだった十蔵ですが、

いろいろあって、体を悪くした、ってことにしてもらって、

兄様からお金を借りて寺子屋をやってます。

この寺子屋は、

掃きだめみたいに、

いろんなとこから見放された子供たちが集まってまして、

その中の最初の一人が鉄之助。

剣道の才能はあるけど御家人の貧乏家にいるから先行きが暗く、

自分の勉強代を稼ぐために内職三昧の両親に申し訳もなく、

はやく寺子屋をクビになりたいと思ってます。

こういうとこが子供でね~。

で、可愛がってくれた、って思っていた剣道の師匠に裏切られて、

ほんと、ねじれそうになるとこを、十蔵に救い上げてもらいます。

私がこの作家さんを追いかけて読んでるのは、

人情のあつい登場人物が多くてね~、

く~泣けるじゃない!ってキャラが沢山出てきてまして、

本作の十蔵もいいですが、子供たちが可愛くてね~。

で、次の問題児が吉太郎。

父親は妻を亡くして、残された吉太郎を溺愛してますが、

その分、わがままです。っていっても、バカなわがままではなく、

それなりに考えてはいる子です。

ただし、子供だから考えたらずなのね。

父がやり手の商人だからお金持ちで、

そのお金を吉太郎が浴びせるように使う、という浪費家ではありますが、

親父の仕事である衣服関連には才能がありまして、

この子も、十蔵の下で、軌道修正していくわけです。

源也ってのは大工の一人息子で、

大工は気性が荒くないとダメだ、って、

コツコツからくりをつくる息子とそりが合わない。

でもって、実は妻の浮気相手の子で、実子じゃないって事実がありまして、

周りは隠しているつもりでも、子供は敏感でわかってるのね。

でも、この子も十蔵と、鉄之助、吉太郎、って仲間と一緒にいることで、

どんどん成長していくわけです。

千織って子は、13歳なので、もう嫁入り準備のお年頃。

加賀藩のいいうちの娘ですが、

論語とかの勉強がしたかったのにさせてもらえないで、

十蔵の寺子屋に流れ着いてます。

で、この子に嫁入り話が。

あと、鉄之助は千織が好きで、好きだからいじめちゃうのね。はは。

そしてこの嫁入りに、

十蔵の元の職場の幕府隠密とかの事件が絡みまして、

千織が助けてあげた伝八ってのが助けにきてくれたりして、

ここら辺から、忍術合戦になってきます(^^)

十蔵には愛する妻がいます。

睦月っていう素敵な人で、兄様も公認の夫婦だったんですが、

いろいろあって、妻を守るために、十蔵は離縁してます。

で、風魔小太郎を名乗る江戸に波乱を求める者が、

手練れの十蔵の排除に動きまして、

子供たちとお伊勢参りをしていた十蔵は、離縁した妻の危機を知って、

子供たちには江戸に戻るように言って妻を守りに走ります。

で、こっからは、子供たちはそれなり一芸を発揮して、

十蔵と、睦月を助けに走り、

千織に助けられて縁ができた伝八が助けに来てくれたりして、すっごく面白い展開に!

最終的にはハピエンです。

読み終わって、あ~、面白かった!って思える時代小説なので、

ぜひぜひ、読んでみて下さい。

おススメです(^^)

てらこや青義堂 師匠、走るposted with ヨメレバ今村 翔吾 小学館 2019年02月27日 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle

読んで下さってありがとうございます(^^) この記事が 読みたい本を見つけるヒントになるとうれしいです