今、NHKの時代劇枠で放映中の同名作品の原作。
山本耕史、が好きなので、主役推しで見たら
思いのほか面白かったので、原作も手にとりました。
原作を読むと、色々変化があって
ドラマ化にあたって、上手に脚色されているのがわかります。
光圀、ってかっこいいよね!!
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深川の鬼河童
らかんさん
丹前風呂
勧進相撲
天姿婉順
骨喰藤四郎
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オール読物連載
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振袖火事とか、江戸時代初期の頃には
火消しとかも設定されてないで
大火事が多かった。
時代背景は、家光のあと、4代目が継いだころで
天守閣が炎上したけど、会津の保科正之が
江戸の整えが先、って天守閣再建を断念させた、という名君ぶりを発揮し
ただ、まだ幕府の統治は万全ではなく
御三家の力を排除したい幕閣と、御三家がにらみあっていて
ついでに、尾張と紀伊が狙ってるってことで、信じられるのは水戸だけ
と感じていた三代将軍家光が、水戸を離さなかったので
水戸藩は参勤交代がなく、江戸にへばりつきの殿様でした、ってのがあります。
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光圀は、三代目が亡くなって4代目の時代に「若様」だった人で
本作では、孤児を育てている、って幕閣がいて、孤児=諜報員、とする中で
異能の子供たちをチームにしていて
その統括に、光圀が指名された、ってことから始まります。
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1話の流れ
六維了助は、無宿人の父に育てられました。
無宿人は子捨てが当たり前ですが、父は了助を手放さず
ある夜、父が侍たちの殺されるところを
父が殺される間に逃げ延びた男に育てられます。
二人目の父も、大事に育ててくれたけど、火事で焼死し
火事場で拾った棒を振り回す中(今の時代だとバット振り)
それなりに名前が売れてきて
放火犯(数人でやった)のひとりを、殴り殺すわけです。
放火犯を追っていた光圀と、そこで出会って
了助は、光圀が孤児たちを育てている寺に引き取られます。
で、光圀が若気の至りで殺した無宿人こそが、了助の父でした。
因果に愕然とする光圀です。
2話の流れ
家があって、食事がでて、着物ももらえるという
無宿の生活からは天国ですが、飼われることが落ち着かない了助
そんな時に、城下で襲われた呉服問屋を、一人でまもった爺様がいて
光圀がその人を寺に招くと
彼は、羅漢仏をつくる仏師でもあり
その仏の像が、了助の亡き父にそっくりでした。
父の像がある場所、ということで、寺にいることに落ち着きを見出す了助は
仏師であって、剣術指南役であった霧山の、暗黙の指南を受けて上達していきます
で、江戸を放火する一味のひとりは、霧山の隻腕の息子でした。
こいつが、強い!
霧山を殺して、息子の錦は遁走します。
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吉原だけを遊女が買える場所にしたい幕府は
(遊女は間者であることが多いという、治安維持の問題もあった)
湯屋にいる湯女の排除に動きます。
光圀の配下とか色々も、湯屋での仕事ができなくなりますが
旗本奴と町人奴の喧嘩とかあって(幡随院長兵衛の話ね)
まぁ、火事のどさくさに金をもちだしたりする事件もあってね
丹前風呂に張り込みです。
了助が、そこの勝山に気に入られての顛末です。
勝山は吉原に連れていかれて、遊女の最高峰である花魁になりますね
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相撲のかたちがまだ決まっていなかった、という時代背景の中
気の良い力士だった又八が、放火一味に入っているらしい、ってことで
師匠が心配してます。
了助は、野犬相手なら棒を振り回すだけで良いが
人間相手なら、無手の時の技を覚えるべきだ、ってお相撲の志賀之介の言われて考えます。
又八は、火事で逃げるときに、体にまかせて動いて
結果、じぶんより弱い人たちが逃げるのを邪魔した、死なせてしまった、って苦しんでたのね
で、極楽組という、放火犯がいて、彼らに上納金を入れると会えるとしって
火事場泥棒の片棒をかつぎ、いろいろしてお金を集めてたみたいです。
結果、又八は人を殺してなかった。
光圀たちは、極楽組から来た「両火房」を押さえて又八から事情を聴き
又八は許されます。
明石志賀之介は、初代横綱です
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光圀は、大火の時に配下に
体が大事、モノはおいていけ、と命じてまして
結果、水戸藩で焼死はなかったようです。
英断ね。
ただこの時、火事場泥棒がすごくて、光圀の配下である永山も刀を盗られていたようです。
だから、永山の刀で辻切がおきて、永山は切腹を申し出ますが
そんな事で配下を切腹にはしない、って水戸の殿様は、代々偉いな~
で、検視ってのがない時代ですが
元佐賀藩の拍庵てのが詳しくて、辻切の犯人が、隻腕であること
片方の腕に義手をつけていること、片目である、と見立てます。
当てはまるのは錦ね。
さて、両火房は、拷問されても何もいいませんが
光圀の正室である泰姫に面会を受け
その気品と真の同情に心が動いて、極楽組の内容と明かし
光圀側へと転向します。
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両火房は、本名の久我山を名乗り、目明しになるようですが
その前に
また一波乱
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最後の話は、再度の試し切りです。
永山の刀騒動は収まったけど、刀で町人を試し斬りする事件が頻発し
その時に捨てられた刀が
三代康継、という名人の子孫が扱ったものでした。
康の字は、家康からもらったという名門の刀鍛冶で
火事で焼けた刀を、修復する技術はピカイチです。
ただ、後継問題でもめていて、越前信継ってのがもう一統あるらしいのね。
このお家騒動に、極楽組がくちをはさんで
火事場泥棒した名刀の試し切りをして、自分の名前を上げたらしい。
錦は、父との闘いから常軌を逸しているようで
父はまだ生きていて、ほめてもらう、と言いながら
永山や、配下や弟子たちを、一刀両断していきます。
居合わせた了助も、殺される、って思ったんですが
そこへ、光圀が銃弾で割り込んでくれて、助かりました。
親しく、可愛がってくれた永山も失い失意の了助ですが
必ず、錦を倒す、という思いも強く。
ってとこで1巻終了
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最初の連載が2017年12月号で、本が2019年7月に出て
次巻が、2021年の11月に出てます。
次巻の方はまだ読んでない。
間が空きすぎ!
2巻でも完結していないようで、3巻も出るのかな?
楽しみです。
剣樹抄posted with ヨメレバ冲方 丁 文藝春秋 2019年07月10日頃 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle
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文庫でもでてますが、私は単行本を読みました。
字が大きくて楽(^^;)
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