子宝船 きたきた捕物帖(2) 宮部みゆき 最新刊の感想レビュー備忘録。子宝船・おでこの中身・人魚の毒

作家買いしたシリーズが早くも2冊目。

これからも続くと、作者の宮部みゆきさんは言ってます。

人間の業を描く作家さん。

なつかしい名前も多々でてきます(^^)

子宝船 きたきた捕物帖(二) [ 宮部 みゆき ]

子宝船

おでこの中身

人魚の毒

ぼんくらシリーズが好きでね~。

その時にでてきたおでこが、再登場です。

おでこがかなり大人になってるから、周りはすでに代替わりかな。

桜ほうさら、の舞台の長屋に主人公の北一が住んでます。

桜ほうさら、終わり方がちょっと暗いから、二度は読まない・・。

千吉、って岡っ引きの下で働いていた北一が主役。

千吉が、誰にも継がせない、って言っていたこともあり

千吉の急死後、みんな、職を求めて子分は離散

千吉がやっていた「朱房の文庫」作りを、一番子分夫婦が継いだんですが

この女房が金に汚いヤな奴で

北一は、千吉の女将さんの松葉とかをかばいつつ、守られつつ

北一自身が「朱房の文庫」屋を継ぎまして

ついでに、下っ引き時代を見込まれて、事件解明に駆り出されます。

ってのが1巻の話。

2巻の最初の子宝船

けっこう切ない話でね。

やっとできた赤ちゃんが急死して、ウツで奥さんが立ち直れないから

これは、酒屋のお年賀でもらった子宝船の絵の祟りだ、って騒ぎとなります。

北一がさぐり

長命湯の釜たきの喜多次も手伝ってくれて

実は、奥さんをなんとかはげますため

あんたのせいじゃない、って言い聞かせるため(奥さんが目を話したスキの頓死だったから)だって、北一とか周りがわかって、終着。

宝船の絵を、よかれ、と配った酒屋も、一時嫌がらせされたり

嫉妬されての騒ぎだったり、いろいろで・・。

是非、本作を読んでください。

ああ、あるだろうな~、って思えるお話です

北一の文庫に絵を描いてくれるのは

旗本屋敷の若様で

本作で、その若様が実は女性で、男子に化けてる、ってわかります。

病弱で引きこもり、のはずが、女だから隠れていて元気、で絵が上手。

若様の気晴らしになるから、って北一への下げわたしを

えっらい女中さんが許してくれました

本所回向院裏の政五郎、って大親分がいい感じです。

で、この人に、北一は千吉の後継だ、って

え??って感じですが

北一、素質あると思うな~

十手取り縄を振り回し、悪党つかまえてめでたしめでたしなんて

100に一度あるかないかだ、っていうセリフが

本作の根っこですね。

ええ、そういう話です、このシリーズ

だから、カタルシス、って感じではない。

でも、読みたくなる。

そんな感じ

北一も贔屓にしてる桃井で

幼い子どもに夫婦三人惨殺事件が起こります。

心中だ、でまとまりそうだけど

北一には、そうは思えない。

すると、検視の名人の栗山が、心中じゃない、って言い切ってくれる。

なぜそう思うのか、って描写は

すばらしいので、是非本作を読んで堪能してください。

殺し、ってことで下手人探しとなりますが

桃井の美人女房のストーカーだった奴が確定されて、しょっぴかれて

拷問で死んで、そいつが犯人って

でも、栗山は納得いかないし、北一も、目撃したあやしい女が忘れられない。

けれど、一度決着がついた事件を掘り返すのは、公儀への反抗で

とてもできない

色々捜索して

犯人は北一の見つけた彼女。

理由が・・。あまりに理不尽だけど、ありそうでね~

過去の事件を洗い出してたどり着いた犯人で

その洗い出しに、おでこの記憶がお役立ちなのね。

千吉が、自分の子分を岡っ引きにしなかった理由も

女将さんの松葉を通して語られます。

千吉の気持ちもわからないでもないけど

北一には、頑張って立派な岡っ引きになって欲しいな~

って感じで読了。

とても面白いので、1巻2巻と、一気読みがお薦めかな。

今なら、1巻、文庫で出てるから。

子宝船posted with ヨメレバ宮部 みゆき PHP研究所 2022年05月26日頃 楽天ブックスAmazonKindle

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