海神の娘 白川紺子 推し本。私の感想レビュー備忘録。後宮の烏、と同じ世界の島々のお話。

推し本。

作家買い。

この作家さんの本だから読みたかったんですが

さらに、後宮の烏、と同じ世界観ということで飛びつきました。

このブログを書いているところで、2巻が出てまして

読む予定です(^^)

海神の娘 (講談社タイガ) [ 白川 紺子 ]

白川紺子 | 推し本探ブロ (veteranmama.com) 同作家既刊

推しの文庫本レビュー | 推し本探ブロ (veteranmama.com)

海神の娘 目次

げい面の妃

丹の島の死人姫

黄金の窟

琳とけい

海神の娘 ネタバレ注意

後宮の烏もそうだったけど

漢字がとってもむずかしい・・。

さて、後宮に封じ込められた鳥の神と

海の神の喧嘩、ってのが

そもそもだったんですが

こっちは、海の神のお話です。

神様ですので、いろいろ特別な力がありますが

選ばれた娘を、海の神様の支配地の

領主の嫁として嫁がせる、ってのがあります。

領主は、ちゃんと統治しないと、天罰で死にますし

嫁に来た娘(妃)を大事にしないと

それもまた、天罰で死にます。

さて、最初の話は

らん、という娘が啓という領主に嫁いだ時の話

神様の支配ではありますが、人間はいろいろ争います

啓には二人の兄がいましたが、啓示を受けたのは三男の啓でした。

そして、啓の父の先代は、それなりに優秀ではありましたが

配下の一つを、反逆罪で処分してまして

でも、それは冤罪だ、って話が前からあった。

そんな冤罪で殺された一族の娘が、らん、だったのね

なぜ、わざわざ、反逆罪での生き残りが、領主の妃として

島に来たのか、ってのが謎でもあり、それは神様の領域でもあり

で、らんの両親を殺したことで、一部で下克上があり

配下で増長するものがあり、啓を呪う、って事件が起きます

神の啓示で決まった領主を呪うなんて、神罰を恐れない稚拙な計画で

その呪いを、神の娘であるらんが祓うんですが

その時から、いろいろありまして

結果的には、啓の政敵は一斉に共食いとなり、啓を支えていた長兄は

共食いを計画、実行、完遂させたうえで失踪いたします

それこそが、啓の為、領主の為でしたね。

啓はよき治世をなし、らんは幸せに暮らして天寿となり

その魂は、海神のとこに戻っていき、ああ、幸せだったのね、って

然のとこに来た海神の娘は、銀髪の少女・よう、でした。

海神の娘が嫁いでくるときは、海は凪になるはずが

大嵐で、ようは、一人だけ浜に打ち上げられます。

銀の髪の娘は、美しいけどペット扱いで

子供が生めるようになると、銀の髪の男とめあわせて、子供を産ませ

母親の方は、年取ると醜くなるから殺される、って扱いでした。

ですからようは、大きな男が怖かったけど、然は

そんなようのことをおもんばかって、大事にします。

さて、領主の妻には代々海神の娘が嫁いできますが

然の母である、先代の妻はまで生きていて

啓示を受けたのは然なのに、弟の方を跡取りに、と画策します

これは、神罰を受けるくらいの重罪なのに

然がいない夜に、弟をようの寝室に行かせて、抱かせようとするから

ようは、「神罰が下る」って弟に宣言して、ひるんでる隙に逃げます

先代の「海神の娘」は、先代だった夫が嫌いで、夫に似た息子たちも嫌いで

嫁が来る夜に呪って嵐にしたり、禁忌をたくさん犯してたのね

でも、ようが、然は戻ってくる!と力強く言ったら、そっちが託宣になって

母妃と、弟は落雷の神罰で死にます

そして、然が戻ってきて、ようがだきつく、ってことですね

黄金のいわや、は

サディストで、気に入った者ほどなます切りにするって領主がいて

そいつは、神罰があたらないから、俺は正しい、って奴で

最初の海神の娘は、裸にして切り裂いてブツギリ、ってありさまで

それでも神罰は下らず、新しい海神の娘が舟でやってきますが

あざのある娘だったので、カスを送りやがって、って斬りつけるけど

今度の海神の娘・せん、は手練れで、サド領主の腕を一刀で切り離し

海に突き落としてフカの餌にして、次の領主はか、という

元領主の配下の者を、託宣で指名しました。

領主の血統ではない「か」ですが

前のが悪逆非道だったので、血筋はあまり重視されずに受け入れられます

先代の従兄のほう、ってのが優秀でしたので、そっちがいいと、か、は思うんですが

託宣だし、ほうも辞退するので、か、が頑張ります。

せんは、昔この島にいた娘でした。盗賊に拾われたか産まされたか

出自はわからないけど、ずっと逃げようと思い、アジトの失火にまぎれて逃亡

その時に顔にきずができたのね。

そしてなぜこの島に嫁にくるんだ?ってせんは思ってますが

坑道から死霊の声がするので、海神の娘に祓ってほしい、って陳情がきて

かは、せんが怯えているのを感じて、嫌なら坑道の前まででいいよ、って

でも、せんは衝動的に坑道に入り、そこが昔の盗賊のアジトであり

死霊の声は、その時ただ一人生き延びたせんを呪うものだ、って

でも、か、のやさしい言葉で、死霊をちゃんと彼岸に送ってやって

崩れた坑道から戻ることができました。この為に妃にされたのか、って

海神の配慮を思ふ二人です。

それぞれの島で、領主として託宣を受けた

職と索、がいて、職の大事な娘が琳、索の大事な娘がけい、でした

で、二人ほぼ同時に娘として召し上げられ、島へ

そこで、二人は島を探検しようとして、人さらいにぶちあたり

島の主で霊子さま、って呼ばれる少女に、みなり、という少年ともども助けられます。

霊子と会えるのは、海神の娘が嫁ぐ時だけ、って決まってるのに

その前に霊子に会う、ってかなりのアクシデントなのね。

そして、二人が成長して嫁に行くんですが

職のとこにケイが、索のとこに琳が、と

お互いが想う相手ではないとこに嫁に出されます。

それぞれが、はじめは不満で不穏でしたが

長くいれば、情もわき、子供も生まれて幸せで

でも、職が支配する領が日照りとなり、海神を怒らせて雨を

と考えなしの平民が海に毒を流したので

海神の娘を生贄に、って託宣が出ちゃう

それを聞いて、ケイが殺されるのは理不尽、って

琳が霊子さまに直訴に行き、霊子さまは、こういうのは初めてだけど、って

海神さまのとこに琳の魂を連れていってくれます

で、霊子が動いた、ってことで海神さまが託宣を撤回してくれて

琳は高速で海を渡り、殺される寸前だったケイは

海神さまが、その刃物だけをフカに食わせる、なんて超常現象をおこしてくれて

なんとか死刑に間に合い、空には雨が降って、日照りも解消、という

うん、善かった。

二人の娘は、それぞれの夫を看取ったあとに、天寿で霊子のとこへ魂が戻りました。

うん、この話、面白い。

2巻も楽しみです。

海神の娘

posted with ヨメレバ

白川 紺子 講談社 2023年07月14日

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