推し本。
作家買い。
この作家さんの本だから読みたかったんですが
さらに、後宮の烏、と同じ世界観ということで飛びつきました。
このブログを書いているところで、2巻が出てまして
読む予定です(^^)
海神の娘 | 推し本探ブロ (veteranmama.com) このシリーズ既刊の、感想レビュー備忘録。
白川紺子 | 推し本探ブロ (veteranmama.com) 白川紺子作品既刊の、感想レビュー備忘録。
推しの文庫本レビュー | 推し本探ブロ (veteranmama.com)
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海神の娘 目次
げい面の妃
丹の島の死人姫
黄金の窟
琳とけい
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海神の娘 ネタバレ注意
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後宮の烏もそうだったけど
漢字がとってもむずかしい・・。
さて、後宮に封じ込められた鳥の神と
海の神の喧嘩、ってのが
そもそもだったんですが
こっちは、海の神のお話です。
神様ですので、いろいろ特別な力がありますが
選ばれた娘を、海の神様の支配地の
領主の嫁として嫁がせる、ってのがあります。
領主は、ちゃんと統治しないと、天罰で死にますし
嫁に来た娘(妃)を大事にしないと
それもまた、天罰で死にます。
☆
さて、最初の話は
らん、という娘が啓という領主に嫁いだ時の話
神様の支配ではありますが、人間はいろいろ争います
啓には二人の兄がいましたが、啓示を受けたのは三男の啓でした。
そして、啓の父の先代は、それなりに優秀ではありましたが
配下の一つを、反逆罪で処分してまして
でも、それは冤罪だ、って話が前からあった。
そんな冤罪で殺された一族の娘が、らん、だったのね
なぜ、わざわざ、反逆罪での生き残りが、領主の妃として
島に来たのか、ってのが謎でもあり、それは神様の領域でもあり
で、らんの両親を殺したことで、一部で下克上があり
配下で増長するものがあり、啓を呪う、って事件が起きます
神の啓示で決まった領主を呪うなんて、神罰を恐れない稚拙な計画で
その呪いを、神の娘であるらんが祓うんですが
その時から、いろいろありまして
結果的には、啓の政敵は一斉に共食いとなり、啓を支えていた長兄は
共食いを計画、実行、完遂させたうえで失踪いたします
それこそが、啓の為、領主の為でしたね。
啓はよき治世をなし、らんは幸せに暮らして天寿となり
その魂は、海神のとこに戻っていき、ああ、幸せだったのね、って
☆
然のとこに来た海神の娘は、銀髪の少女・よう、でした。
海神の娘が嫁いでくるときは、海は凪になるはずが
大嵐で、ようは、一人だけ浜に打ち上げられます。
銀の髪の娘は、美しいけどペット扱いで
子供が生めるようになると、銀の髪の男とめあわせて、子供を産ませ
母親の方は、年取ると醜くなるから殺される、って扱いでした。
ですからようは、大きな男が怖かったけど、然は
そんなようのことをおもんばかって、大事にします。
さて、領主の妻には代々海神の娘が嫁いできますが
然の母である、先代の妻はまで生きていて
啓示を受けたのは然なのに、弟の方を跡取りに、と画策します
これは、神罰を受けるくらいの重罪なのに
然がいない夜に、弟をようの寝室に行かせて、抱かせようとするから
ようは、「神罰が下る」って弟に宣言して、ひるんでる隙に逃げます
先代の「海神の娘」は、先代だった夫が嫌いで、夫に似た息子たちも嫌いで
嫁が来る夜に呪って嵐にしたり、禁忌をたくさん犯してたのね
でも、ようが、然は戻ってくる!と力強く言ったら、そっちが託宣になって
母妃と、弟は落雷の神罰で死にます
そして、然が戻ってきて、ようがだきつく、ってことですね
☆
黄金のいわや、は
サディストで、気に入った者ほどなます切りにするって領主がいて
そいつは、神罰があたらないから、俺は正しい、って奴で
最初の海神の娘は、裸にして切り裂いてブツギリ、ってありさまで
それでも神罰は下らず、新しい海神の娘が舟でやってきますが
あざのある娘だったので、カスを送りやがって、って斬りつけるけど
今度の海神の娘・せん、は手練れで、サド領主の腕を一刀で切り離し
海に突き落としてフカの餌にして、次の領主はか、という
元領主の配下の者を、託宣で指名しました。
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領主の血統ではない「か」ですが
前のが悪逆非道だったので、血筋はあまり重視されずに受け入れられます
先代の従兄のほう、ってのが優秀でしたので、そっちがいいと、か、は思うんですが
託宣だし、ほうも辞退するので、か、が頑張ります。
せんは、昔この島にいた娘でした。盗賊に拾われたか産まされたか
出自はわからないけど、ずっと逃げようと思い、アジトの失火にまぎれて逃亡
その時に顔にきずができたのね。
そしてなぜこの島に嫁にくるんだ?ってせんは思ってますが
坑道から死霊の声がするので、海神の娘に祓ってほしい、って陳情がきて
かは、せんが怯えているのを感じて、嫌なら坑道の前まででいいよ、って
でも、せんは衝動的に坑道に入り、そこが昔の盗賊のアジトであり
死霊の声は、その時ただ一人生き延びたせんを呪うものだ、って
でも、か、のやさしい言葉で、死霊をちゃんと彼岸に送ってやって
崩れた坑道から戻ることができました。この為に妃にされたのか、って
海神の配慮を思ふ二人です。
☆
それぞれの島で、領主として託宣を受けた
職と索、がいて、職の大事な娘が琳、索の大事な娘がけい、でした
で、二人ほぼ同時に娘として召し上げられ、島へ
そこで、二人は島を探検しようとして、人さらいにぶちあたり
島の主で霊子さま、って呼ばれる少女に、みなり、という少年ともども助けられます。
霊子と会えるのは、海神の娘が嫁ぐ時だけ、って決まってるのに
その前に霊子に会う、ってかなりのアクシデントなのね。
そして、二人が成長して嫁に行くんですが
職のとこにケイが、索のとこに琳が、と
お互いが想う相手ではないとこに嫁に出されます。
それぞれが、はじめは不満で不穏でしたが
長くいれば、情もわき、子供も生まれて幸せで
でも、職が支配する領が日照りとなり、海神を怒らせて雨を
と考えなしの平民が海に毒を流したので
海神の娘を生贄に、って託宣が出ちゃう
それを聞いて、ケイが殺されるのは理不尽、って
琳が霊子さまに直訴に行き、霊子さまは、こういうのは初めてだけど、って
海神さまのとこに琳の魂を連れていってくれます
で、霊子が動いた、ってことで海神さまが託宣を撤回してくれて
琳は高速で海を渡り、殺される寸前だったケイは
海神さまが、その刃物だけをフカに食わせる、なんて超常現象をおこしてくれて
なんとか死刑に間に合い、空には雨が降って、日照りも解消、という
うん、善かった。
二人の娘は、それぞれの夫を看取ったあとに、天寿で霊子のとこへ魂が戻りました。
うん、この話、面白い。
2巻も楽しみです。
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posted with ヨメレバ
白川 紺子 講談社 2023年07月14日
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