長篠忠義(北近江合戦心得)(3) 井原忠政 推し本。私の感想レビュー備忘録。越前一揆&家康内紛&与一郎は馬廻に出世

推し本。

作家買いした新しいシリーズも、本作で3冊目

はじめは、三河雑兵心得の方が、ずっと面白い!から

読むのを躊躇してたんですが

だんだん面白くなってきたので、このまま新刊をおっかけることにします。

ただ、この作家さんはイロコイを書くのが苦手だな~。

そっちがもうちょっと素敵だと、人気倍増だと思うけどな~。

長篠忠義 北近江合戦心得(〈三〉) [ 井原 忠政 ]

北近江合戦心得(井原忠政) | 推し本探ブロ (veteranmama.com)

井原忠政 | 推し本探ブロ (veteranmama.com)

長篠忠義・目次

序章。主人心得

1,風雲は東から

2,岡崎城下の暗殺

3,設楽原の野戦陣地

4,越前、鎧袖一触

終章、主人道修行

長篠忠義のネタバレ注意

もとは、浅井家の重臣の後継だった与一郎は

いろいろあって、大石与一郎と名前を変えて、現在は秀吉の配下です。

秀吉は、新参者で、信長に重用されるので

配下を増やすのが大変で、浅井家の武士を、かなり抱えてまして

その中に、与一郎は混じってます。

浅井の家臣の頃から側にいてくれた、元山賊の弁造

越前一揆の偵察の時に知り合ってから配下になった左門

の二人が、与一郎から給料(碌)をもらわないのついてきてくれまして

主人としては、いろいろ思うところがある与一郎です。

与一郎は、さらされた幼君の首をかっさらった前科があり

秀吉はそれを知った上で足軽にしてますが

いろいろ手柄を立てても、信長に配慮して、馬持ちにはできない

今回も、弁造、左門、の二人を連れて、与一郎は朝倉一揆の偵察に

雪の中を歩きます。

雪よけの方法とか、面白かった

ナタと火起こしの準備がないと

死んじゃうのね

一揆を探ると、トップばバカなので

宗徒の戦意は喪失しつつありました

左門の親戚に、ほどよく距離を置くように、と忠告しつつ

いろいろ情報収集しますが

中に、武田勝頼に、家康の長男と正妻が内通してる、ってネタが

馬の名手の与一郎は、悍馬、と言われてる若馬を飼いならして秀吉の元へ

秀吉は、それを信長へ

ここらの情報伝達の速さは、さすが、って感じ

そして、勝頼に通じている大賀の暗殺計画が立てられ、実行者は与一郎です。

いろいろありますが、無事に実行し

信長は、知ってるぞ、でも決めるのは家康だぞ、と圧力かけてますね

そして、今回の成功から、信長は与一郎を一度殺し、これからはよく働けと赦免して

与一郎は、正式に秀吉の馬廻へと抜擢されます。

家つながりの配下のいない秀吉は、給与の払いが良いので

今回正式に武士として雇われた前金が、けっこうな額に

二人の配下、弁造と左門は、いろいろ欲しい、って言ってたのに

いざお金が入ったら、自分たちは中古でいいから、殿である与一郎を立派にしよう、って

ちょっと泣けちゃう与一郎ですね

まぁ、単に情だけでなく、殿が出世すると、自分も上に上がれる、ってことで

これが戦国時代の正しい上下関係ですね

家康は、とりあえず配下への仕置きを先送りにし

勝頼を、長篠で迎え撃ちます。

家康の内部からの崩壊を待っての出陣でしたが

その計画はついえ、今さら、大軍を引き返すことができずに勝頼は長篠へ行くわけです。

信長配下である秀吉は、信長の下知で丸太を持参して設楽原へ

ここらも面白かった

そうだよね、丸太、持参だよね、て

とっても大変

ご存じの通りに、勝頼は負けて敗退

秀吉配下の与一郎は、手柄に応じて加増されます。

ここらの支払いの善さが、秀吉が大きくなるキモですね

働いた奴には、しっかり報いる

こういうとこが、急拡大の源泉だったんだろうな~

で、次に信長が狙ったのは越前一揆の撲滅

信長は、身内が一揆勢力に殺されたこともあり

それはもう、根切り(完全殺戮)です

死ねば浄土、ってことで一揆衆は来ますが、与一郎たちは

なるべくスルーですね

そして、左門も身内は、なんとか生き延びていたので

実は秀吉の諜報をしてました、って一文もらえて、たすかりました

ついでに、一揆の頭目の妾が、妊娠中の姿で確保され

その女性は、与一郎が一度は夫婦約束した於弦でした。

一応助けて、実家である於弦の父の元へと送り返します

って感じで、読了。

次巻も読みます(^^)

長篠忠義 北近江合戦心得(〈三〉)

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井原 忠政 小学館 2023年11月07日

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