人気のシリーズの上下巻
上下一度に出ているので、次巻まで待たないですんで良かった。
今回のお話は、駿太郎という子供世代と
小藤次たち親世代が、上手にかみあっているお話で
読み応えがありました(^^)
おすすめ。
鼠異聞 上 新・酔いどれ小籐次(十七) (文春文庫) [ 佐伯 泰英 ]
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1章、妙な客
2章、木彫りの鼠
3章、見習い与力
4章、壮吾の覚悟
5章、府中宿徒然
☆
赤目小藤次が、久慈屋の店先で研ぎ仕事をしてましたら
女ものの、見事な懐剣の研ぎを頼まれました
10両の先払いを支払ってもらっての大仕事です
☆
同じ頃、久慈屋から、例年の高尾山への紙の納品仕事に
ご一緒して欲しい、って依頼が
久慈屋には恩がありますので
小藤次は、すんなり受け入れます
で、駿太郎も、社会勉強兼ねてつれていくことになりますが
それを聞きつけた、道場の仲間たちが「一緒に行きたい」って
☆
さて、ちまたでは、貧乏人に小銭をまいてあるく「義賊」が現れてました
もらった人たちが、黙っているので、事件性、とはなってないんですが
庶民の中に、噂は広まる
で、瓦版屋の空蔵あたりが、取材してますが
なかなか裏がとれないようです
☆
駿太郎を桃井道場に入れたのは
大人ばかりの中で育って、いびつになってはいけない、っていう
小藤次の親心でしたので
子どもたちを連れていく、集団の中に駿太郎をおいてみる、っていうのは
小藤次としても、やぶさかではない
で、同時に
小藤次に傾倒している、駿太郎たち年少組の兄にあたる
壮吾が、まぁ、くちがたちまして、自分が子供組をまとめる
ってことにして、ちゃっかり、小藤次のごよう旅に便乗してきます
もちろん、小藤次が許可をだし
見習いとはいえ、将来有望株で、間もなく与力になる宗吾が一緒なら、って
久慈屋にいなやはないわけです
☆
この時代は「旅行」なんてできませんし
駿太郎の同期たちは、ほぼほぼ次男、三男の冷や飯くいなのね
だから、江戸の外に大手を振ってでられる!ってだけで、テンションマックスです
ですが、そこは駿太郎
紙を大八車にのっけての旅ですからね、子供たちにも、台車を押す、っていう
練習をさせます
江戸は坂の多い町なので、坂道を押す、って仕事がありまして
駿太郎は、知り合いのおじさんのとこに子供たちを連れていき
お代はいらないから、って押させるのね
駿太郎は体がでかいけど、普通の13歳って、今でいう満で11~12歳
ほぼほぼ小学六年生から中一くらいだから
まぁ、ふらふらね~
☆
旅が始まると間もなく
小藤次に研ぎを頼んできた「子次郎」ってのが、小藤次の前に現れます
ちゃんと、高尾山で研いでくる、って伝言残したのに、持ち逃げを疑うか?
って小藤次がいいますが、この子次郎、なかなか小回りがききまして
久慈屋の行列を狙う者がいる、ってご注進です
☆
すべてが修行って思っていきている駿太郎に対して
宗吾の弟の祥二郎、とか、年少組頭分の繁次郎、嘉一、吉三郎、由之助の五人は
まだまだ子供なのね
でも、6人ひとくくりです(^^)
足にマメをつくりながら、はじめは文句をいいつつも
根はいい子たちだから、頑張って押して行きますね
で、子次郎は、荷物の中に、高尾山の寺院の修繕費を貸すための
大金があるようですって小藤次に教えます
小藤次は聞かされてなかったんですが、久慈屋側は、道中で教えるつもりだったみたい
っていうか、700両っていう大金だったから、情報は必要最低限、寸前まで伏せておいた、らしい。
ですが、その情報が、もと北町奉行所の同心だった「木津家」からもれたらしい
不良息子の留吉が、酔った父からもれきいて、それを狙って仲間をつのったのね
これがばれたら、おうちは取り潰しですが
留吉も、親父もバカだけど、跡継ぎは宗吾の友人・勇太郎で、きちんとした男で
宗吾は、木津の取り潰しは、さけてやりたいの
☆
夜、忍び込んできた、留吉とその一派を、駿太郎、久慈屋の国三、宗吾が待ち構え
宗吾は、留吉を瞬殺、用心棒も、小藤次が見守る中で、宗吾が打ち取ります
留吉が北町のかかわり、とかバレルと御家がやばくなるので
小藤次たちが立ち回り
色々とかくして処理をすませ、一行は高尾山へ
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仔細は、小藤次が飛脚で各方面におくり
子供たちも、久慈屋の雇人である国三が優秀なのをみて
店で働くのも大変だ、って
いろいろ勉強していきますね
で、そんな風に、旅の中で成長していく子供たちを
大八車を押す大人たちも、優しいまなざしで見ているの
とってもいい感じだわ
このシリーズの中でも、上位にくるくらいに、よいお話だと思う
下巻も書きます
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鼠異聞 上 新・酔いどれ小籐次(十七)posted with ヨメレバ佐伯 泰英 文藝春秋 2020年07月08日 楽天ブックスAmazonKindle
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