推し本。
作家買いから始めたシリーズ「まんまこと」
続々と続いて、本作で9巻目です。
「まんまこと」「こいしり」「こいわすれ」「ときぐすり」「まったなし」「ひとめぼれ」
「かわたれどき」「いわいごと」に続く9巻目です。
この作家さん、けっこう展開が辛い面もあり
麻之助は、前の奥さんを出産の時の母子ともに亡くしてたりします。
やっと、幸せになれそうですね(^^)
まんまこと | 推し本探ブロ (veteranmama.com)
畠中恵 | 推し本探ブロ (veteranmama.com)
☆
おやごころ 目次
たのまれごと
こころのこり
よめごりょう
麻之助走る
終わったこと
おやごころ
の6話。
☆
おやごころ ネタバレ注意
☆
ぼんくら、って言われている麻之助ですが
道場で修業したから、それなりに腕力があり
へらへら笑ってますが、まっとうな男で
町名主なんてのは、いろいろ持ち込まれる職ですが
おやじ様にげんこつされながらも、けっこう上手にこなしてます
☆
たのまれごと、は、嫡男の悪行で家がほろぶ、と
愚痴を言いに来た旗本の話
持ち込まれたのは、親友の与力の家ですが
とっても忙しいって、ことで麻之助が依頼されます。
侍の話には関わりたくないけど、ほかならぬ親友吉五郎の頼みで動くと
まぁ、次男に金持ちの検校の娘が嫁にくるようで
嫡男を隠居させて、次男の嫁に持参金付きで入ってもらって、借金も返したい、って
ことを探り当てます。
長男も、麻之助が入って、いろいろ教えられたので、実家に居場所がないなら
検校に金だしてもらって「書き役」の株を買ってもらって、書き役しながら
趣味の絵を描いていけばいい、って
うん、すごく丸く収まりましたね。見事
☆
こころのこり、は、ちょっと切ない話だな
丁稚、手代、番頭、と商家の従業員?は出世していきますが
江戸が本店ではない店は、上方に手代くらいの時に顔見世に行きます
で、その本店でクビをきられると、戻ってくる路銀もないのね
けっこうhardなシステムです。
そういう内容の芝居がかかって、辛い話だけどヒットして
そしたら、上方が本店の店が三つ、失せもの、が出ちゃって
失せもの、が盗難になると、10両でクビが飛ぶし
商家としては、自分の店からクビ斬りを出したくないから
岡っ引きではなくて、町役人に持ち込むのね。
一人目は、上方からきた番頭の若奥様のための仕掛けで
若奥様に女友達を紹介してあげて、おさめ
二人目は、身分の上の者から「大事な書」を貸せといわれて、上手に逃げて
三番目は、上方に帳簿を送っちゃった件で、
本店からの差し金だ、って言い張って、退職金を多めにせしめる、って方法で落着
この作家さん、いろいろ知ってるな~
☆
よめごりょう
麻之助の妻・お和歌の許嫁、って男が押しかけてきて
ほぼ、麻之助への言いがかり、というか嫌がらせだったんですが
なぜ?を解かないとお和歌がかわいそう、ってことで麻之助が動きます
麻之助は、ほんとにお和歌を大事にしていて、善いです。
で、問題解決のための聞き込みをしてたら
で、問題解決のための聞き込みをしてたら
新人同心の三郎四郎が、麻之助を頼ってきて、逃げるに逃げられず
商家の盗みでよくある手口「修理に出して屋敷から出してのち、戻ってきたとこで売り払う」という
作戦を見抜いて犯人を確保。
あとは、妻を殴る男から三行半、をゲットするために動いて
その流れの中で、自分の恋人が、結婚前に三行半が欲しい、って言い出して
それがめぐって麻之助が妻に言い出して渡したものだったので、
麻之助にあたったらしい。
これは、ぐるっと回ってもどってくる話ね。ネズミの嫁入り的で構成が良かった
☆
麻之助走る、は
お和歌が懐妊して、またしんじゃうかも、って麻之助は
お江戸を走り回って精神を落ち着かせてます
走り回るうちに、高利貸しの友人のとこに金借りにくる者が増えた、って話と
町役人に持ち込む相談事が減った、って話と
いろいろ入り組んでいるうちに、天下祭りでのきらびやかの中で
ある娘が側室になり、跡取りを生んだ、ってことで
町人たちが金をかける風潮が生まれてた、ってことがわかって
麻之助の手から、顛末始末は上の方へと移動
で、麻之助は、なんかやっと落ち着いて走らなくなりますね
☆
終わったこと
は、内与力の元許嫁に、ストーカーされてる娘さん、の話を持ち込まれ
で、ストーカー男は、そいつじゃなかったので
ではなぜ狙われるのか、ってことを探っていくと
母と兄の看病の時に、盗品を身に着けて現れた医者が
ニセ医者で、医者だと武家屋敷に入れるし、などなどがわかり
とっ捕まえました
☆
おやごころ、は切ない話だけど
今でもありそうだな、って話
麻之助のとこには、無事に男の子が生まれました。母子ともに健康
側にいたいのに、跡取り稼業のために、いろいろ持ち込まれます
大奥で偉くなった町娘が、年取って地元に戻ってきて
遠縁の二人娘のうち
長女ばかりが親から邪険にされるのを知って、クレームをいれます
この毒親が、とんでもない奴で
その親の長女への態度が、昔、自分を大奥に押し込めた親に重なっていたらしい
麻之助が会いに行って、いろいろ元奥女中さんと話し合ったけっか
長女を養女にして(財産がたっぷりあるから)、屋敷奉公したい金持ちの商家の娘たちに
行儀見習いの修行をさせるのはどうか、って話のながれに
親心
子供を愛する親と、子供を捨てる親、の話ね
とっても良かったですよ。
ってことで、読了。
このシリーズ、ほんとに好きだわ。
☆
posted with ヨメレバ
畠中 恵 文藝春秋 2023年05月10日頃
★
☆
☆
この記事が、読みたい本を見つけるヒントになったよ~、とポチして下さるとうれしいです 。
このブログは、読了した本のプロモーションを含んでおります。