わが殿(上) 畠中恵 歴史小説 わが殿=土井忠利。実在の人物です。とっても面白かった!ネタバレ注意

作家買い。

正直、あんまり期待してなかったんですが

実在の人物を、上手に小説化していて一気読み。

幕末のお殿様と、彼に抜擢された家老の大河ドラマ。

幕末、ほとんどの藩は赤字だったけど

この藩と、あと一つだけが、赤字でなかったそうな。

すごいよね

序、

1~5章

土井利忠=わが殿です。

彼は、8歳で藩主となりますが、ほんとに人を見る目があったようで

殿を織田信長、に例えた七郎右衛門を抜擢していきます。

七郎は、ほんとに財務に明るい子だったのね。

お殿様より4歳年上でした

実質2万8000両が収入で、入るのは1万2000両

借金が9万両。

借金返済だけで、元金が返済できないのね。

殿様は、面扶持、という、米のみ支給を断行するってことで

そうすると、3年、皆さま、手持ちを売って食つなぐしかない。

藩で金になりそうなのは銅山だけで

ここも、掘りつくした、って言われてますが

七郎が、幕府から3万両借りてくれ、ってだめもとで殿様に依頼

なんと、借りられたので、七郎は銅山に乗り込んでいき

10年で3万両返済するために

山師やいろいろを叱咤激励して、なんと、新たな鉱脈を発見します。

でも、七郎のやり方が気に入らない者に、雪の山で突き落とされて

殺されかけたりもします。

山の生産が、急に減って、それは、中抜きという横領があったせいで

そんなこんなを、じっと殿様は見ていたようで

銅山の好調を受けてから、面扶持が発布され、家老も交代となります。

ここんとこの匙加減は、殿様の腕がいい!

でも、面扶持の真っ最中、まだ借金返済プロジェクトの間に

殿様は、学校を作っちゃう。

で、七郎は打ち出の小槌だからな、って

うう、お殿様、むちゃぶり

そんな中、改革についていけない若い武士が

殿の大事な側近で、七郎を庇ってくれていた家老の重助を闇討ちします。

ケガの場所が悪くて、重助は重体となり

七郎は、無理を承知で殿様に、会いに来てやってほしい、って

参勤交代があるから、なかなか戻れないのね。

でも殿様は、参勤交代の籠に身代わりをつっこんで

騎馬で藩に戻り、重助に会いに来てくれます。

重助は七郎と賭けをしていて、殿が間に合ったら

一生、打ち出の小槌として、殿に仕える、って約束してました。

重助の末期に、七郎は、殿への誓いを新たにします。

江戸がまる焼けになる火事が起き

殿様は参勤交代で江戸に戻らねばならず

戻ったら、江戸城に出仕せねばならないから

上屋敷、中屋敷の再建は急務。

だけど、金はないし、何より、一斉に再建するから

大工も材木も手当できない。

そこで、七郎のウルトラC

大坂番、という4人しかなれないお仕事に

殿様を割り込ませます。

結果、大阪番をしている間は、幕府からお手当がでるし

その間は、上屋敷、中屋敷の再建を急がなくてすむから

職人も材木も、値段が落ち着いてからで大丈夫になるのね。

これは、ほんとにすごい。

殿のために、藩の借金を、金利安い店へと借り換えするのが

どの藩でもあるお仕事で

そんなこんなで大阪に出ていた七郎は、三味線芸者と恋仲となり

本妻に子がないこともあり、その子を引き取ることに

って感じで上巻読了。

このまま、下巻も書きます。

わが殿 上posted with ヨメレバ畠中 恵 文藝春秋 2019年11月27日頃 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle

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