作家買い。
正直、あんまり期待してなかったんですが
実在の人物を、上手に小説化していて一気読み。
幕末のお殿様と、彼に抜擢された家老の大河ドラマ。
幕末、ほとんどの藩は赤字だったけど
この藩と、あと一つだけが、赤字でなかったそうな。
すごいよね
☆
序、
1~5章
☆
土井利忠=わが殿です。
彼は、8歳で藩主となりますが、ほんとに人を見る目があったようで
殿を織田信長、に例えた七郎右衛門を抜擢していきます。
七郎は、ほんとに財務に明るい子だったのね。
お殿様より4歳年上でした
☆
実質2万8000両が収入で、入るのは1万2000両
借金が9万両。
借金返済だけで、元金が返済できないのね。
殿様は、面扶持、という、米のみ支給を断行するってことで
そうすると、3年、皆さま、手持ちを売って食つなぐしかない。
藩で金になりそうなのは銅山だけで
ここも、掘りつくした、って言われてますが
七郎が、幕府から3万両借りてくれ、ってだめもとで殿様に依頼
なんと、借りられたので、七郎は銅山に乗り込んでいき
10年で3万両返済するために
山師やいろいろを叱咤激励して、なんと、新たな鉱脈を発見します。
でも、七郎のやり方が気に入らない者に、雪の山で突き落とされて
殺されかけたりもします。
☆
山の生産が、急に減って、それは、中抜きという横領があったせいで
そんなこんなを、じっと殿様は見ていたようで
銅山の好調を受けてから、面扶持が発布され、家老も交代となります。
ここんとこの匙加減は、殿様の腕がいい!
☆
でも、面扶持の真っ最中、まだ借金返済プロジェクトの間に
殿様は、学校を作っちゃう。
で、七郎は打ち出の小槌だからな、って
うう、お殿様、むちゃぶり
☆
そんな中、改革についていけない若い武士が
殿の大事な側近で、七郎を庇ってくれていた家老の重助を闇討ちします。
ケガの場所が悪くて、重助は重体となり
七郎は、無理を承知で殿様に、会いに来てやってほしい、って
参勤交代があるから、なかなか戻れないのね。
でも殿様は、参勤交代の籠に身代わりをつっこんで
騎馬で藩に戻り、重助に会いに来てくれます。
重助は七郎と賭けをしていて、殿が間に合ったら
一生、打ち出の小槌として、殿に仕える、って約束してました。
重助の末期に、七郎は、殿への誓いを新たにします。
☆
江戸がまる焼けになる火事が起き
殿様は参勤交代で江戸に戻らねばならず
戻ったら、江戸城に出仕せねばならないから
上屋敷、中屋敷の再建は急務。
だけど、金はないし、何より、一斉に再建するから
大工も材木も手当できない。
そこで、七郎のウルトラC
大坂番、という4人しかなれないお仕事に
殿様を割り込ませます。
結果、大阪番をしている間は、幕府からお手当がでるし
その間は、上屋敷、中屋敷の再建を急がなくてすむから
職人も材木も、値段が落ち着いてからで大丈夫になるのね。
これは、ほんとにすごい。
☆
殿のために、藩の借金を、金利安い店へと借り換えするのが
どの藩でもあるお仕事で
そんなこんなで大阪に出ていた七郎は、三味線芸者と恋仲となり
本妻に子がないこともあり、その子を引き取ることに
☆
って感じで上巻読了。
このまま、下巻も書きます。
わが殿 上posted with ヨメレバ畠中 恵 文藝春秋 2019年11月27日頃 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle
☆
★
☆
☆
この記事が、読みたい本を見つけるヒントになったよ~、とポチして下さるとうれしいです 。
このブログは、読了した本のプロモーションを含んでおります。