作家買いです。
この本は、実在の実業家をモデルにしたもので
私も、二人の女神のコスメ、覚えてました。
現在も継続してるそうですね。
一度、倒産しかけて、整理が入って持ち直してます。
☆
プロローグ
1,ハナ
2,利一
3,ハナ
4,利一
エピローグ
☆
コスメの王様のモデルは、この人、中山太一です。
初めて写真を見た時、イケメンで驚きました!
現在のクラブコスメィックの創業者です。
内容は、山口県から裸一貫ででてきた青年が
日本でトップクラスのコスメの会社を創業していく話で
ここに、丁稚時代に知り合い、ずっとホノカに思い合っていた
花柳界のハナ、って美少女がからみます。
☆
利一は、実家の親に売られたのではなく
失火で財産をなくして進学できない中、
デッチ仕事で殴られて
ドブに嵌まったところを、親に売られて花柳界にいたハナに助けられます。
お風呂に入れてもらい、ごはんをもらいと
ハナの周りの人たち皆が、出世払いでいいよ、って言ってくれて
ここらは、神戸の土地柄として描かれてます。
伊藤博文が育てた街で
同じく山口出身の利一を応援してくれたこと
実際、出世払いでいいよ、って言って送り出した若者が
見事に出世してお返しする、って文化が根付いてたんだって。
☆
花街のハナや、他の人たちの縁で金持ちとも知り合い
性格の良さと頭の良さをたくさんの人に愛でられて
17歳の若さで大分の店の神戸支店長として抜擢され
大八車を自分でひいて、酒を店に配って
身近の色町のトップの女性たちが
しっかりマーケティングとかしてるのを、見て学んでもいきます
で、独立して行商人になると
普通で一日10円の稼ぎを
70円稼ぐという、トップセールスマンになります。
☆
ハナが花千代って売れっ子になると
お座敷代が高くなるから、外でしか会えないし
いずれは落籍したいと、利一は頑張りますが
ハナには、ハナを食い物にする身内がいて
ハナは利一を想って、身を引きます。
それも、アメリカへ!
ここんとこがすごい
☆
中身はもちろん、見てくれも宣伝も大事、という点が
利一の画期的だったとこで
まだめずらしい飛行機から、広告チラシをばらまいたりします。
広告の有用性の活用法は、現代にも通じますね
☆
戦前の神戸の花街の様子、とくに旦那持ちとか色々も
とっても良く描かれていて面白い。
日清戦争では賠償金をふんだくって、好景気だったのに
日露戦争で勝利しても、賠償金はとれないし
戦費もかかって、一気に日本が不景気になるとこもすごい。
これ、今のウクライナ紛争に、そのまんま当てはまりそうだ・・。
☆
行商人時代の時に、利一のマーケティング法に注目した
銀行員の徳富部長さんが、その後も手助けしてくれて
夜学で知り合った、通訳になって稼ぎたい淡路と
絵描きで稼ぎたい遠野という、二人の親友も手助けしてくれて
最初は、風呂やのぬか袋の中身、ぬかを石鹸粉にすることで
大ブレイクするわけですよ。
☆
おしろいに鉛が入って、早死にする、ってのを防ぎたいと
水おしろいを始めたり
困っている人を助ける、って信念で動いていくのね。
☆
ハナがアメリカに行ってから、周りのススメで結婚するけど
妻は子供がないままに亡くなり
事務員との間に男の子が生まれるけど、認知はしても家にはいれず
二人の再婚相手にも先立たれ
第二次大戦がはじまると、化粧品は規制対象で
戦争が終わっても、他の会社(資生堂だな)みたいに
チェーン化することをせず(戦前からの仲買を大事にしてた)
結果的に傾くのですが、仲買たちがいろいろ動いてくれて
会社更生法で生き返り、現在へと続くわけです。
今の社長さんは女性で
利一の孫にあたります
すごいね~
☆
面白くて、一日で読んじゃいましたよ。
とってもおススメなので、是非(^^)
コスメの王様posted with ヨメレバ高殿 円 小学館 2022年03月15日頃 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle
☆
★
☆
☆
この記事が、読みたい本を見つけるヒントになったよ~、とポチして下さるとうれしいです 。
このブログは、読了した本のプロモーションを含んでおります。