コスメの王様 高殿円 感想レビュー備忘録。ものすごく面白かった!

作家買いです。

この本は、実在の実業家をモデルにしたもので

私も、二人の女神のコスメ、覚えてました。

現在も継続してるそうですね。

一度、倒産しかけて、整理が入って持ち直してます。

コスメの王様 [ 高殿 円 ]

プロローグ

1,ハナ

2,利一

3,ハナ

4,利一

エピローグ

コスメの王様のモデルは、この人、中山太一です。

初めて写真を見た時、イケメンで驚きました!

現在のクラブコスメィックの創業者です。

内容は、山口県から裸一貫ででてきた青年が

日本でトップクラスのコスメの会社を創業していく話で

ここに、丁稚時代に知り合い、ずっとホノカに思い合っていた

花柳界のハナ、って美少女がからみます。

利一は、実家の親に売られたのではなく

失火で財産をなくして進学できない中、

デッチ仕事で殴られて

ドブに嵌まったところを、親に売られて花柳界にいたハナに助けられます。

お風呂に入れてもらい、ごはんをもらいと

ハナの周りの人たち皆が、出世払いでいいよ、って言ってくれて

ここらは、神戸の土地柄として描かれてます。

伊藤博文が育てた街で

同じく山口出身の利一を応援してくれたこと

実際、出世払いでいいよ、って言って送り出した若者が

見事に出世してお返しする、って文化が根付いてたんだって。

花街のハナや、他の人たちの縁で金持ちとも知り合い

性格の良さと頭の良さをたくさんの人に愛でられて

17歳の若さで大分の店の神戸支店長として抜擢され

大八車を自分でひいて、酒を店に配って

身近の色町のトップの女性たちが

しっかりマーケティングとかしてるのを、見て学んでもいきます

で、独立して行商人になると

普通で一日10円の稼ぎを

70円稼ぐという、トップセールスマンになります。

ハナが花千代って売れっ子になると

お座敷代が高くなるから、外でしか会えないし

いずれは落籍したいと、利一は頑張りますが

ハナには、ハナを食い物にする身内がいて

ハナは利一を想って、身を引きます。

それも、アメリカへ!

ここんとこがすごい

中身はもちろん、見てくれも宣伝も大事、という点が

利一の画期的だったとこで

まだめずらしい飛行機から、広告チラシをばらまいたりします。

広告の有用性の活用法は、現代にも通じますね

戦前の神戸の花街の様子、とくに旦那持ちとか色々も

とっても良く描かれていて面白い。

日清戦争では賠償金をふんだくって、好景気だったのに

日露戦争で勝利しても、賠償金はとれないし

戦費もかかって、一気に日本が不景気になるとこもすごい。

これ、今のウクライナ紛争に、そのまんま当てはまりそうだ・・。

行商人時代の時に、利一のマーケティング法に注目した

銀行員の徳富部長さんが、その後も手助けしてくれて

夜学で知り合った、通訳になって稼ぎたい淡路と

絵描きで稼ぎたい遠野という、二人の親友も手助けしてくれて

最初は、風呂やのぬか袋の中身、ぬかを石鹸粉にすることで

大ブレイクするわけですよ。

おしろいに鉛が入って、早死にする、ってのを防ぎたいと

水おしろいを始めたり

困っている人を助ける、って信念で動いていくのね。

ハナがアメリカに行ってから、周りのススメで結婚するけど

妻は子供がないままに亡くなり

事務員との間に男の子が生まれるけど、認知はしても家にはいれず

二人の再婚相手にも先立たれ

第二次大戦がはじまると、化粧品は規制対象で

戦争が終わっても、他の会社(資生堂だな)みたいに

チェーン化することをせず(戦前からの仲買を大事にしてた)

結果的に傾くのですが、仲買たちがいろいろ動いてくれて

会社更生法で生き返り、現在へと続くわけです。

今の社長さんは女性で

利一の孫にあたります

すごいね~

面白くて、一日で読んじゃいましたよ。

とってもおススメなので、是非(^^)

コスメの王様posted with ヨメレバ高殿 円 小学館 2022年03月15日頃 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle

読んで下さってありがとうございます(^^)

この記事が 読みたい本を見つけるヒントになるとうれしいです 。

にほんブログ村 本ブログ おすすめ本へ

にほんブログ村

このブログは、プロモーションが含まれております。