推し本。書評が良くて、読んでみたら面白かった。
既刊がかなり出ているので、当分楽しめそうです。
本作はシリーズの2巻。
トッカン頭領の本田平八郎の配下になって
走り回る茂兵衛です。
ネタバレ注意
三河雑兵心得(2) 旗指足軽仁義 (双葉文庫) [ 井原忠政 ]
三河雑兵心得(井原忠政) | 推し本探ブロ (veteranmama.com)
推しの時代小説レビュー | 推し本探ブロ (veteranmama.com)
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序章、遠州曳馬城攻め
1,掛川城を抜く
2,城将狙撃
3,姉川前夜
4,姉川の夏
終章、北方の虎に備える
☆
とろい弟を庇ってやり返したら
相手が死んじゃったので、村をでて、侍の下男になった茂兵衛。
身体がデカイし、教えてくれた人もいて、槍で手柄をたてたので
家康直属の、本田平八郎に仕えることになりました。
ってのが2巻からの話。
なんとか三河は統一できたけど
家康の周りは、不安定なままです。
☆
今やってる城攻めは
曳馬の城
未亡人が守っていて、未亡人は武田の救援を信じて籠城。
配下の士気が高いので、家康軍は苦戦です。
☆
この時期、家康の敵はひたすらに信玄です。
織田とは同盟
今川は、草刈り場。
残るは信玄の信濃のみ
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この時の家康の軍備は三備。
酒井忠次の東三河衆。どっちかというと新参。
石川家成の西三河衆。昔からの家康配下。
三つ目の旗本先手組、が家康がつくった、家康子飼いで、直臣で、職業軍人。
本田平八郎は、もちろんここ。
☆
曳馬城は、最後には落城させて、未亡人は斬り死にました。
見事です、未亡人!
女性がトップだったので、侍女たちもなぎなた持って頑張っていて
茂兵衛は、その中の美女・綾女を助けます。
そして、死ぬ気の彼女に銭を与えて、生きて供養するのも忠義って忠告。
彼女は密かに去っていきました。
☆
次の家康の相手は掛川城です。
朝比奈という城主の城ですが、ここに、信玄に追い出された今川の氏真が逃げ込んで
朝比奈は、何の得もないのに、この落ちぶれた今川当主を守って籠城です。
☆
今川で人質だった家康は、今川に知人が多いし、円満に開城を提案しますが
拒否されて、結果的には合戦です。
ですが、朝比奈はなかなかの武将で、助けのいない籠城なのに
士気が落ちない。
☆
茂兵衛は、本田平八郎にくっついて、けっこう大将をやっつけてますが
首を取る事がなくて、結果的に褒賞がもらえない。
配下の辰蔵に叱られますが、実は、茂兵衛は、首をかっきるのが好きじゃないのね・・。
で、そんな時に、同輩として騎馬武者が来ます。
これが、かつて茂兵衛が首かっきった武将の息子・横山左馬之助。
父親の仇と狙われるのか?でも今は同輩でお仲間だし?と
始めは考えた茂兵衛ですが、考えるの面倒で放置です。
☆
掛川城攻略に、茂兵衛は、弟の丑松の遠見の術を使います。
城の中を見ると、籠城で疲れる配下を、トップの朝比奈が声かけてました。
それも、毎日同じ回り方。
茂兵衛は、昔の恩人で遠距離射撃の上手な大久保を推挙し
大久保は見事に、朝比奈を狙撃します。
しかし、そのほぼ同時に
茂兵衛が射撃され、ひん死となります。
☆
できない外科医に診療されたら
金だけとられて悪化
丑松が平八郎に泣きつき、朝比奈攻略の功名第一を死なせるわけにはいなかい、って
当時としては外科医トップクラスの千重をつれてきてくれました。
切開して弾を取り、紫紺薬で炎症、殺菌、止血効果を待ち
あとは寝るだけ。
膿ができるまで、縫合はなし。
すごい・・。
☆
そして、出した弾から、短銃からのものとわかります。
つまり、味方の陣から撃たれてる
☆
平八郎に、養生を許された茂兵衛と、介護の辰蔵と丑松ですが
茂兵衛はまだ、遠距離移動は難しくて、動けなくなります。
辰蔵が、年寄夫婦の納屋をかりてくれたり
いろいろお役立ちでしたが、最終的には前に助けた侍女・綾女の姉の家に
お世話になって、復活します。
☆
辰蔵は、茂兵衛に出世して欲しい。
だが茂兵衛は、首狩りをちゃんとしなかったり、出世欲が薄い
その為には女房をもらってもらって、出世欲を刺激したい、んですね。
辰蔵の考え方は、面白い
☆
掛川は、朝比奈の負傷で和議を選び
家康は、今川宗家と朝比奈が落ちのびるの許しました。
で、この戦いののち家康は4備になります。
西三河、東三河、遠江州、そして旗本先手組ね
☆
信長は孤独で、だからこそ、
二人の弟分を信じてました。
家康と、お市の夫の浅井長政。
その長政が、朝倉と組んで攻めてきます。
家康は招集され、姉川合戦が始まります。
☆
今川は今はなく、北条や上杉は遠い。
信玄は怖いから、信長しか同盟者がいない家康です。
ですが平八郎は、信長が家康を手下扱いする、って嫌ってますね。
☆
そして姉川合戦
川の水量はそこそこだけど、小石にはコケがあってすべる。
はるばる合戦場まできた兵はつかれてる
そんな中で、平八郎は走り回りますね~
☆
そんな中で、かねて茂兵衛を狙っていた左馬之助が
ついに本性発揮して、戦乱のどさくさで茂兵衛を殺そうとします。
ちゃんとした武士だった左馬之助の父が
雑兵だった茂兵衛に殺されて、それをたびたび揶揄されて
許せなかったんだって。
なら、千石とりの武将に首とられたんなら、悔しくないな、って
平八郎が間にたってくれて
10年で千石取りになったら、復讐しない、って誓いが交わされました。
ってことで、茂兵衛は、綾女に振られましたが
出世しないと左馬之助に殺されるので
必死に出世することになりそうです(^^)
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文庫本1冊の中で、けっこう進展があるのでとっても面白い!
おすすめ。
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