大好きなシリーズですが
なんと、次巻は(5)ではなくて、シリーズ新章ですって!
最初の全25巻で裏同心シリーズ落着かと思いましたが
吉原裏同心抄の全6巻で、幹次郎のとこに麻(薄墨太夫)が、側室待遇?というか、妻の妹待遇で同居することとなり
新・吉原裏同心抄(現在のシリーズ)で、幹次郎と麻は京都に行きました。
で、吉原を留守にしている間に大事件勃発で
麻だけおいて、江戸に幹次郎が戻るのが本作。
でもって、幹次郎江戸帰還編、でシリーズ新章が立つようです。
佐伯泰英先生、ご高齢で、連載シリーズのたたみに入っていたはずが
ここんとこの本の売れ行き冬の時代、ってことで
出入りの出版社さんが泣きついたんだろうな~。
先生、休ませてもらえません。引退できません。
読者としてはありがたいですけどね。
平岩弓枝先生とか、ちょっと、長いのがきつくなってるし
亡くなっていく時代劇作家さんも、最近多いから・・。
ということで、新章前の最終巻は、こんな感じでした(^^)
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1章、やり手紗世
2章、切符入
3章、疫病神の伝吉
4章、闇の闇
5章、神事と異変
終章
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現在、お江戸吉原には、老舗を密かに書いとる勢力がいます
佐渡の金山、という資本力を背景に
幕閣が噛んで、吉原という巨大経済圏を自分のものにしたい。
幹次郎は、次代の会所頭取、ということで、現在の7代目が推してますが
重鎮たちの反対も多々あり、時間を置く、ついては修行もするってことで
汀女を吉原において、麻と一緒に京都の祇園に出向?中です。
で、幹次郎がいない間に
武力的にマイナスになっちゃってるから、人が沢山死にます・・。
女裏同心の澄乃も頑張ってますが、まだまだです・・。
☆
女として、やり手とかとの会話がはずむ澄乃ですが
老舗のやり手女が、どんどんやめていくのを聞きつけます。
敵は、やり手から情報を得て、無理買いする店を選んでいるのね。
で、お紗世は、やり手でありながら、高級長屋の持ち主になっている。
どう高級か、というと、花魁を落籍できる、それなりの店の主が
花魁(愛人)を住まわせるための長屋です。
今でいうと、麻布とか六本木当たりのこじゃれたマンションだな。
これを一棟持ちしてるの。すごい
2章は京都の話
祇園祭に、幹次郎の旧藩の連中がいて、いろいろ構います。
放置していてもいいのですが、いちおう親切心で
麻薬(’アヘン)はバレてるぞ、手出しするなや、と言いますが
もともと下級武士だったからね、馬鹿にされてます
さらに、アヘンは薩摩と内裏の闇の親玉が手を結んで転がしているので
こいつらが、幹次郎を狙います。
まぁ、最初は、祇園経済界の幹事商人を殺して回っていて
それを幹次郎が阻んので、幹次郎が狙われてるんだけどね。
☆
さて、この章では吉原の話も入ります。
やり手がどんどん辞めてるんですが
そのうちの一人が土座衛門となり、桑平がひっかけます(釣りしてたの)
澄乃は身代わりの佐吉とかにも助けを求めます。
佐吉は仕事で小伝馬町の牢にいたんですが、話屋っていう情報屋に
話を買ってくれ、って申し出られます。
佐吉は無言を通して、牢を出ますが、その次の夜に話屋は縊り殺されます。
☆
やり手や話屋は三味線の弦で殺されてまして
その殺し方が、疫病神の伝吉の仕業、ってことで、こいつのヤサを急襲します。
一方、紗世の金づるを探していると、家斉側御用取次・朝比奈、の名前がでます。
幕閣ですね。
で、お紗世が妾長屋の花に文箱を預けていて、それを四郎兵衛は預かって
花の部屋に誰かが押し入り、殺されるかもしれない、って
その日のうちに、花を転居させます。
☆
京都祇園では、祭りに薩摩藩の芋侍が暴れそうだったので
幹次郎が瞬殺してますね
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4章では、吉原話が最初です。
京都から、三井越後の中興の祖と呼ばれる楽翁が江戸に戻り
京都での幹次郎、麻の話をしてくれます。
さて、吉原の大店でありながら、子供を人質にされて吉原を出ていった俵屋の
子供二人の行方が、澄乃と新之助の探索で知れました。
で、子供二人を連れ戻り、下手人の見張り夫婦を置いておきましたが
翌日、切り殺されてました。
☆
祇園では、祭りの間、清く正しくいきるべきなのに
妾の家にいた祇園の旦那衆・中兎が、殺されました。
その凶器は、内裏の殺し屋のもんでして、いよいよ、そいつと幹次郎の勝負となります。
そして江戸では、四郎兵衛がかどわかされて消えます。
☆
5章では、四郎兵衛を拉致ったのはお紗世一派だと知れ
利用されたやり手たちは、すべて殺した、って紗世がいいます。
そして、京都では幹次郎が薩摩の下士を返り討ちにし
江戸からの使者で、四郎兵衛が殺されたと知り
麻を残して、京都から江戸へと走り戻っていきます。
ってとこで、本作終了。
江戸と吉原、いったりきたりの描写は
読んでいてけっこう大変でした。
幹次郎たちが京都に行ったのは面白かったんですが
やっぱり、事件は一冊に3つくらいじゃないと
真剣に読まないとわけわからなくなるから
時間つぶし、にならないのだわ(><)
ということで、文庫の帯に「2021年10月、新章突入」とありましたので
新刊を待ちたいと思います。
祇園会posted with ヨメレバ佐伯泰英 光文社 2021年03月10日 楽天ブックスAmazonKindle
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