投資をやってると
地政学的リスク、とかよく出てくるので
地政学、好きなんです。
で、けっこう色々読んでますが
この本ほど、勉強になった本はないです。
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茂木誠さん
初めて読みました
予備校の先生なのね
文体は読みやすいし、内容はわかりやすいし、ものすごくおすすめです!
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地理と歴史とイデオロギーは、世界のエリート層なら身につけている教養です。
、ってはじめに、のとこに書かれてます。
ほんと、大事ですね
目次
はじめに
1章、地政学とは何か
2章、地政学でひもとく東アジアと朝鮮半島
3章、統一朝鮮(韓国+北朝鮮)の戦略
4章、中国の戦略
5章、台湾の戦略
6章、米国の戦略
7章、ロシアの戦略
8章、そして日本はどうすべきか
おわりに
★★
地政学とは何か
地理的な条件から国家の行動や、国と国との関係を説明する方法論
古典地政学の祖、ラッツェル、チャーレン
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韓国が竹島を占拠したのは
ポツダム宣言で武装解除され、自衛隊の発足までの丸腰の時
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バランスオブパワーが崩れて戦争になった典型例は
1930年代の欧州。第一次のあとみんな戦争が嫌だったのに
ドイツだけが軍備拡張
みんなが平和ボケしていて、ドイツがオーストリアを併合して
ポーランドに侵攻しても、自分たちは巻き込まれないって思っていたのね
イギリスとフランスね
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覇権国家は、次に台頭しようとする覇権国家をぶっつぶして戦争します。
アテネとスパルタ、他、たくさん
唯一戦争にならなかったのは、イギリスからアメリカへの移譲
アングロサクソン国家同士だったから?
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地政学ではおおざっぱに、大陸国家、半島国家、島国に、分かれます。
イタリアは半島ですが、根本が山で分断されてるので、島国に近い。
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チェークポイント
チェークとは、首をしめる、ってこと
運河や海峡ね。そこを大事にね
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ランドパワーの中国は、時々シーパワー化しようとして、失敗しますね
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反日が、朱子学のせいだ、っていうのは有名
日清戦争で中国から独立したから、今度はロシアにくっつこうとして
それで、今度は日露戦争の引き金に
とっても迷惑ね
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ロシアはランドパワー国家です
で、中身が、スラブ系と西欧系に分かれてる
シーパワー国家のイギリスは、ロシアの海上進出を恐れた
で、幾度となく頑張るロシアですが、アメリカとの冷戦で足元見直して
ランドパワーへと戻っています。
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日本は、大陸を目指してはダメなのよ
バルチック艦隊を破ったとこなんか、シーパワー全開でしたよね~
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朝鮮半島は典型的な半島国家で、侵略されても生き残ったバイタリティーのある国民性が残った。
過去、日本は半島に手出ししましたが、白村江の戦いで大敗、手を引きます。
で、大海人皇子が唐と対決する派閥、大友皇子が唐にすり寄る方で
これが理由に壬申の乱が勃発、大海人皇子が勝ってナショナリズムの勝利となります。
日本は唐と文化交流、唐は日本が朝貢したと思い込む、と、すれ違ってましたが
ここは、島国で離れていた、ってことが利してます。
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これ、知らなかった
元寇の前にも、日本は侵略されてたのね、道長の時代。
大宰府の長官だった藤原隆家が撃退してます。
偉かった!
でも、朝廷からの依頼の戦いではなかったので、褒賞を断ったんですって
平和ボケよね~
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日宋貿易があります。これは、平清盛がしました。シーパワー全開ですね。
対照的なのは源氏。鎌倉にこもってランドパワー展開でした。
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元寇のあとの倭寇。次は後期倭寇。後期倭寇は中国が主体ね。
密貿易がメインで、この中にポルトガルもまじり、鉄砲が伝来します。
次が、足利義満との明貿易。対馬に朝鮮がせめてきますが蹴散らして追い返します。
で、明と対馬は貿易を始めますね。対馬は自分のとこに朝貢してきた、って
勝手に思っているだけだけどね。
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豊臣秀吉は、明への攻撃を目指します。
ですが、配下は大反対
攻撃した日本の武士たちは、朝鮮が貧しくてうまみがない国だって見てとったからね。
さて、イエズズ会は、日本を改宗させて日本軍を先兵として明を征服したかった。
で、秀吉はスペインの裏をかいて、自力で明攻撃したのよ
結果的には失敗だったけどね。
でも、スペインが明を落としていたら、日本が攻撃されてたから先手を打ったとも言える。
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朝鮮は朱子学を選んでリアリズムを捨てた。明が満州人に負けたから
両班は朱子学に夢中になって外国に無関心。それが貧乏への道。
朝鮮侵攻でたくさんの陶工を連れ帰りますが、ほとんどはそのまま日本へ
日本での待遇の方がよかったからね。今でも朝鮮はブルーカラーをバカにする。
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隙あらば南下するのがロシアのサガ。
ロシアがうるさいから、日本は朝鮮にまともになってほしくて手伝った。
朝鮮のかたくなな態度が征韓論となり、日清戦争となり、棚ぼたで独立する朝鮮。
穏健派の伊藤をテロで殺したことで、陸軍の対韓国強硬派が力をもつ
で、韓国を日本が併合して、ランドパワーとなり、痛い経験になるのね
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第二次大戦後。ベトナム戦争で負けたアメリカが、中国封じ込めを断念
中ソを離反させて中国と組むことにします。ニクソンね
で、北の主導で南北ベトナム統一。すぐに中国と険悪となり、カンボジアと戦争して、親中を追い出しまして、今は南シナ海で中国と戦ってます
アメリカは、中国を相手にしてくれるなら、政権が独裁でもかまわない。
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韓国の進歩派は、今の壮年期で、当分反日ね。
韓国とギリシアはそっくり
ともに地政学的に「半島」で、冷戦期では最前線、軍事政権から民主、米国との関係悪化と左化、ばらまき財政で財政悪化、戦時賠償の要求
ほんと、そっくりね~。
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北朝鮮は親中派を粛正し、韓国は朴を排除した。ともに脱中国。
北朝鮮は、現在韓国の仲裁を求めてなく、日本の調整をちょと気にしてます。
で、北朝鮮には核があるので、それが韓国には頼もしいんだって。
統一朝鮮は、ありえるわね。一国二制度。中国と香港みたいなのね。
統一が民族の悲願なら、地獄へ一直線でも隣から見てるしかない。
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ランドパワーの中国がシーパワーを狙ってる。
朝貢外交は、中華帝国の威光を金だ買う、ってことで
歴代の王朝は、その結果、財政難でつぶれてる。
で今、失速中。中国からみた朝鮮は、統一を弾圧すると北京に核爆弾が飛んでくるから
統一は邪魔せず、統一朝鮮がアメリカ寄りにならないようなら安全保障の緩衝にする、って。
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中国共産党はつぶれなくても、習近平政権崩壊の萌芽はある。
沖縄から米軍が消えれば、入るのは自衛隊。
この場合、自衛隊のほうが強化される可能性がある。
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旧ソ連の崩壊がバルト三国の独立だったように
ウイグル、チベットのコントロールが切れた時に、中国が分割する可能性がある。
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台湾は、ニクソンが中国との友好に舵をきって、見捨てられた。
京都大学で学んだ李総統がトップに立ち、民主化へ。
中国は学んで、中国の金で台湾を分裂させることを選んだ。
で、現在はトランプ政権が台湾に急接近です。
安倍首相が台湾に行かないのは、中国に遠慮してるからだろうね~
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共和党は国連を認めない。
で、ランドパワーに回帰する米国に、沖縄はもう、重要じゃない。
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ロシアは永遠に、二か所と戦うことはできない。
シリアにロシアが肩入れするのは、対米国のためね。
ソ連に引導を渡したのは、西欧派のゴルバジェフ。これで国力が下がり
スラブ派のプーチンがトップへ。
ロシアが朝鮮に求めるのは、中国軍に軍港を使わせないこと。
大事な、ウラジオストックを阻まれるから。
ロシアと中国は永遠の仮想敵存在。日本がロシアともめていると、中国はうれしい。
ロシアが孤立するほどに、日本との交流が必要になってくる。
って感じでした
面白っかったので、熱烈に一読をおすすめ!
日本人が知るべき東アジアの地政学〜2025年 韓国はなくなっている〜posted with ヨメレバ茂木誠 悟空出版 2019年06月25日 楽天ブックスAmazonKindle
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