推し本。大好きな八咫烏シリーズ
松本清張賞を獲得してのデビューでした
謎解き、がちょっとありましたが
基本、ファンタジー
1作目の、烏に単は似合わない、はそれほどでもなかったんですが
雪哉が登場する、烏は主を選ばない、あたりで面白くなってきて
黄金の烏
空棺の烏、の二冊が、ものすごく面白かった!
雪哉が主体で、八咫烏の世界の事件の顛末を描いていたのがこの三冊
その後、玉依姫、っていう、八咫烏の世界と人間世界のリンクの話は
今一つで
弥栄の烏、っていう一部終了作品で、う~~~ん、って思ってました
それでも、6冊のシリーズを、新人としてデビューして、書き上げたのはさすが、だと思ってます
で、新シリーズは
弥栄の烏、から20年後が舞台です
なつかしい
長束、千早、とかが出てきますが
雪哉の豹変というか、まぁ、あの子ならこういう腹黒おっさんになりそう
とか思いましたけどね
本作は二部の最初の一冊
これからが楽しみです
ネタバレ注意
八咫烏シリーズ(阿部智里) | 推し本探ブロ (veteranmama.com)
ベテランママは小説、エッセイ、ビジネス本大好き。 : (阿部智里)八咫烏シリーズ (livedoor.jp)
☆
1章、逃避行
2章、異界
3章、貴族
4章、地下街
5章、慈悲
終章、置き土産
☆
民法の失踪宣告、ってのが最初のページにありまして
安原はじめ、という、くたびれたおっさん視点で、物語がはじまります
養子ばっかりの家族がいて
それも、みんな優秀で、起業とかしちゃう血縁のない兄とか姉がいて
で、みんな、末っ子のはじめを、それなりにかわいがり、心配してくれてる
なぜ心配か、っていうと
はじめが、養父のおっさんに、一番連れまわされて、影響を受けているから
☆
そんなはじめのとこに、養父から相続した山を売ってくれ、って話が
続けて申し出られ、そのタイプから、みんな、バックは同じ奴だな、って
はじめは見抜きます
で、ある日、美人の「ご一緒してください」って言われ
追われるままに逃げ込んだトロッコの箱から出てみたら
そこは山内、八咫烏の世界でした
☆
で、はじめの護衛として、貴族の北小路頼斗、ってのがつきます
人間界に留学したことがあるから、はじめとも会話が成り立つのね
で、山内では、現在「猿」に襲撃されているので
それだけ気を付けて、はじめの機嫌をとり、山内のある「山林の権利書」を
はじめから、雪哉が(山内の政府が)買い取る、のが最終ミッションなのね
でも、いろいろ見たい、ってはじめが行動すると
めったにないことなのに、猿に襲われ
頼斗だけが残り
はじめと頼斗が、あぶない!ってとこで千早に助けられ
そのまま地下街へと逃れます
で、ほぼこっから、頼斗の視点となっていきます
☆
雪哉の側にいた千早は、雪哉のやり方をよく知ってるからね・・
頼斗は、盲目的に雪哉を信じてますが
はじめは、ここは楽園です、なんていう頼斗の危うさを見抜いてるの
で、雪哉たち政府側に制圧された地下街とか
そこから押収された人民がほぼ奴隷化されてるとことか
頼斗も、向き合っていなかった今の山内の世界が描かれていき
烏の天敵であるはずの猿は、本当はすでに絶滅させられていること
猿、という形で八咫烏を粛正しているのは、雪哉たち政府であること
などが分かってくるのね~
☆
で、いろいろとありまして
雪哉が、ここまでするんかい、って感じの
冷徹な施政者となっとりまして
黄金の烏、とかで見知った
雪哉の友達たちが、出てこない、ってことは
たくさん、死んでるんだろうな・・
この作家さんのクセとして
押しキャラ(人気キャラ)がいきなり死んだり
腹黒マックスだったり
という、読者を裏切るのがとっても好き、ってのがあるから
これから先も、どんな風になっていくのか・・
☆
で、はじめの養父が、実は山内の「地下街の主=朔王」だったらしい、ってわかります
はじめ、って名前は朔、っていう字なのね
山内は、山神さまの衰えで、いずれ抹消してしまうのか
それを防ぐために、雪哉はなりふり構わないようで
妻帯もしてませんね
まだまだ、伏線満載ですが
はじめ、とともに、人間世界に行くことになった頼斗とかが
どう動いていくのか
次巻がとっても楽しみです
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楽園の烏posted with ヨメレバ阿部 智里 文藝春秋 2020年09月03日頃 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle
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