推し本。
作家買いです。
元彼の遺言状、がデビュー作ですが、その後も着々と話題作を書いてます。
今回は国会という場が舞台。何故彼女は死んだのか?自殺?他殺?と追いながら
政界のジェンダー問題を掘り下げていきます。
政治家、オッサン多いからな~
新川帆立 | 推し本探ブロ (veteranmama.com) 新川帆立の他作品
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女の国会 目次
1、国会
2,政治記者
3,地方議員
4,選挙
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女の国会 ネタバレ注意
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最初は、ロースクールを出たあと、就職難の中で
政治家の秘書になった沢村明美の視点で始まります。
国会議員の秘書たちは、独自の交流関係があるのが面白かった。
明美が働いてるのは、野党第一党の「憤慨おばさん」と言われている
高月馨、という人で、彼女と一緒に法案を考えたことで
司法試験に3度落ちてのちでも、法律に関われる、って喜んでいた明美ですが
ジェンダー関連の法案が、与党の三好顕造、っていう爺さんがらみでつぶされます。
馨と一緒に法案を支持していた、お嬢と呼ばれる浅沼さんに、裏切られた、ってなじる馨。
その数日後に、浅沼が死体で発見されます。
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遺書らしきメモがあり、青酸カリによる服毒で
その毒物は浅沼女史が手にいれたに間違いない。
自殺、と幕引きされそうななか、浅沼とやりあってはいたけど
彼女の死を心から悼む馨は、その死に疑問を抱いて、動き始めます
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新聞記者、の章の視点は、顕造の周りを張りこむ和田山怜奈のものです。
政治家の張り番をやる彼女のとこに
浅沼からのメモが送られたこともあり
浅沼の死で、議員の枠が空いての補欠選挙もあり
まぁ、いろいろある中で
古い政治家でセクハラ爺である顕造に、玲奈はバカにされ翻弄されますが
顕造が死にそうになった時、玲奈の機転で顕造が命を拾います
そのことで、顕造がオフレコ前提で教えてくれたのは
朝沼女子は顕造を殺そうとして、毒入りワインを取り換えられて自分が死んだ、という事実です
顕造の言葉だけでウラは取れないけど、嘘はないらしい
けど、ならば浅沼はそれほどまでして、顕造を殺したかった理由は?ってことに。
その後、顕造は再び狙われて今度は殺害されますが
犯人と名乗り出たのは、娘の心臓移植のために金が欲しかった、ある男でした
では金は誰がだしたのか
父である顕造の死を望んだのは誰?ってことで
浅沼の婚約者だった、顕造の息子の顕太郎では?と思うのですが・・。
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浅沼の後を埋める国政選挙
浅沼が期待していた、市会議員の間橋さんという女性がいて
彼女も、浅沼さんを尊敬してたんですが、突然亡くなってびっくりです。
その後、間橋さんを公認する、しない、ってモメて
野党第一党である馨のとこから出ないか?と、馨が打診してきます
市会議員は与党で、浅沼さんを尊敬してたのに、今度は野党?と思う間橋ですが
自分が公認とりたいと、SNSの裏アカでいろいろ言ってくる男が
男組織のなぁなぁで、与党の公認取ったとしって、馨のとこで立候補します
馨は、世話になった野党の上司がいたんですが
そいつが、自分の勢力のために、間橋が落選したら馨の公認を外す、って言ってきて
まぁ、いろいろ選挙妨害がありますが、間橋が勝利して
馨は、復讐に着手します
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浅沼がジェンダーとして苦悩していた、と思わせるノートが見つかってたんですが
実はそれは、顕太郎のものでした。
ってことで、すべてがつながりますね。
馨は、絶対に秘密は守る、と約束して
同時にジェンダー法案の通過と、自分が野党を出るので、鞍替えで
ちょっとしたポジをください、って
顕太郎も握手で答えます。
とっても面白かった。4人の女たちが、男社会をこれからどう生き抜いていくか
読後感が善かったので、推しです。
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posted with ヨメレバ
新川 帆立 幻冬舎 2024年04月17日頃
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