ブラック・ショーマンと覚醒する女たち 東野圭吾 推し本。私の感想レビュー備忘録。連作短編、最後まできて、あ、そうなんか、と。すごい

推し本

押し作家です。前作で、父が突然殺された姪・真世とともに

事件の真相をあばいたマジシャンの神尾武史

東京に戻って、本来のバーのマスターをしてる武史のとこに

真世を通してとか、店の来客としてとかで、

女たちが謎を持ち込みます

って感じの展開ですね。

とっても面白かった

ブラック・ショーマンと覚醒する女たち [ 東野圭吾 ]

ブラック・ショーマン | 推し本探ブロ (veteranmama.com)

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ブラック・ショーマンと覚醒する女たち 目次

トラップハンド

リノベの女

マボロシの女

相続人を宿す女

続・リノベの女

査定する女

ブラック・ショーマンと覚醒する女たち ネタバレ注意

凄腕マジシャンで、今はバーのマスターをしている神尾武史

そこに、マッチングアプリで彼と初対面だった美菜が

やってきます。

年収など、いろいろを前もって言っておいてのマッチング

だが、美菜が連れて来た男の言葉は「嘘ですよ」と

武史は、男がトイレに行っている間に忠告します

ついでに、男に一服盛らせそうになっていたのを助けてあげます。

武史の姪が神尾真世

リノベの会社に勤めてまして、父を殺された事件から

叔父の武史の店に出入りしてます

さて、現在真世が依頼されてるのは

上村和美という顧客の高額なリノベで、真世は張り切ってます。

で、その顧客が、会いたくいない兄と会うための場所として

武史の店を借りたい、って

和美の実兄と名乗る男は、和美が金持ちと結婚して未亡人になったので

金をせびろうとするんですが、ダメだと知ると

あんたは和美じゃない、と言い出します。

で、DNAの親子鑑定を言い出すので、昔の写真の裏に、今は亡き母の遺言みたいに

あなたはお父さんの子ではありません、って

これ、武史の仕込みですけどね。

兄貴が、いろいろ証拠集めしたのは違法行為だったので、警察に言う、って武史のおどしで

兄貴は逃げ帰っていきますた

ここの顛末、すごく面白かったので、是非本編を購入して読んでみてくださいませ。

で、兄貴を追い出したあとに、和美と名乗っている人が

兄貴の言う通りに、他人のそら似だって、実は武史も真世も分かってます、って打ち明けます。

和美の本名は、末永奈々恵でした。

兄貴が調べた通りに、重病で末期だった和美は、自分の財産が兄に渡るのが嫌だった

なので、たまたま出会った奈々恵に入れ替わりを申し出て

奈々恵も、毒母からの解放を願っていたので、それを受け入れたのね。

すり合わせのあとに、奈々恵の部屋で和美は服毒自殺して

いろいろの下工作が実って、無事に荼毘に付されたのね

神尾の店の常連だった客・智也が、交通事故で急死して

結婚は破たんしてた、って話だったけど

愛人だったゆずきは、葬式にも出られない

ゆずきの親友の弥生は、生気を失っていく親友をほっとけない

で、亡くなった彼の何を知っていたんだろう、って鬱になる親友のために

彼の息子が、実は女装男子だとか、いろいろ話を見つけてくれます

実は、嘘なんですけどね。

ここの、真相を探るとこも良かったので、本編で。

武史は、側にいてくれる人を大事に、って話してあげます

真世が依頼されていた高額のリノベがキャンセルになりました

理由は、息子の急死で、いろいろ変化があったから

でも、息子夫婦はすでに破たんしていて

なのに、元妻に子供ができた、ってことで遺産相続の話がでて

リノベはキャンセル、だったらしい。

ただ、武史がいろいろ調べてみると、息子夫婦の結婚を仲立ちして

娘夫婦のとこには、病気の子供がいました

移植手術は、身内からだと移植できる

他人だと、移植待ちリストの上から

という事実を、今回で私は初めて知りましたよ

ということで、死んだ夫の子、と愛人の子をごり押しし

すでにエコーで脳死状態で生まれてくるとわかってる我が子を

妹の子のドナーにするための一芝居でした

これ、けっこう泣けた。

次の話は、リノベの女、で出てきた和美さんの話

本名は奈々恵だけど、奈々恵の実母が、わたしの娘は自殺なんかしない、って

あと、服毒自殺したので、事故物件になった賠償金を

奈々恵の母が払っていました。

和美は、奈々恵と入れ替わる際に、奈々恵にも大金を持たせていて

結果、そのお金は奈々恵の両親にいくはずでした

ですが、奈々恵の母は、娘の死を認めずにお金をほったらかしで

結果、認知症が出てるのに老人ホームをでなきゃならないって・・。

武史がひと肌脱いで、マジックショーを老人ホームで開き

その助手の女性二人、のひとりに奈々恵を加えます

でも、奈々恵を見ても、実母はわからなかった。

ここは、結構泣けた。

ホームにいる間に、奈々恵のお金をうまいこと実母の方へと移して

お金を使えるようにして、かつ、奈々恵も、実母の顔を見る事ができた、と

そして、大金が入ったので、遺産相続人の奈々恵の従兄弟を、後見人にもできましたね。

そして最後が、最初からずっと登場していた美菜の話。

真世のクライアント・栗塚が、美菜の店に行き

美菜に一目ぼれします。

真世も、武史も、栗塚が本当の金持ちで、美菜の理想のタイプと太鼓判

そんな時、バーに強盗が入ってきて

そいつを撃退する美菜。

でも、その顛末は、美菜が前にオーデションで演じたお話でした。

実は、美菜は高望みのマッチングをしながら

演劇の夢をすてきれず(捨てきれないから、高望みで無意識に結婚を避けてた)

で、今回はアメリカのショービジネスにツテがある武史経由で

再オーデションみたいになってたらしい。

栗塚も、仕込みでした

かくして、美菜はアメリカの映画界にチャレンジすべく渡米します

って感じでおしまい

うまいこと作るな~、と感嘆して読了

面白かったので、是非!

ブラック・ショーマンと覚醒する女たち

posted with ヨメレバ

東野圭吾 光文社 2024年01月24日

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