グレイ(Gray) 堂場瞬一 ネタバレ注意。夫の蔵書の一冊。

夫が作家買いしている一人が堂場瞬一。

私は、これが最初でしたが、とっても面白かった!

で、夫が言うには、この作者の中では作風がちょっとめずらしく

とっても面白い本の一つだって。

1、見えない明日

2,飛躍

3,拉致

4,疑念

5,孤独な追跡

6,小物たち

2013年に小説すばるで連載されたものです。

10年近く前ですが、今とそれほどの変化はないです。

苦学生の波田。

最活費をバイトでまかない、風呂にも入れない。

そんな彼に、金になるバイトの話がまいこみます。

街頭調査。

パソコンの使いかたも覚えさせられ

つかえるバイト、として、トップである研究所の北川にかわいがられます。

会社の経費でステーキを食わしてもらい

100万円を、準備金だ、って振り込まれる。

街頭調査が上手で、ひとたらし、と才能を愛でられ

情報を得る人間が勝者だ、ってすりこまれる波田。

グレイゾーンへまっしぐらですね。

ある日、詐欺会社の調査を受けて張りこみますが

詐欺会社の者に拉致られ

ヤバイ、って時に、警察が詐欺会社に踏み込みます。

北川研究所から、波田はスケープゴートにされたようでした。

警察から、詐欺会社の社員、と目されて拘留される間に

北川研究所の幹部らはとんずらするのね。

自分がコマにされた、って知った波田は

これからも、コマになりたくはない、と逆転のネタ(情報)をゲットしようと動き

北川のアジトへとたどりつきます

北川が波田の始末を考えてるとこへ

北川の上にいた有力政治家が、波田の才能をかって、助けてくれて勧誘されます。

波田は、それを一蹴し

知り合った女性刑事との関係も断ち切って、すべてを忘れることに。

それでも、情報のうまみを知り、金をつかむ快感を知った波田は

これからは、コマにならない「大物」をめざすらし・・。

ってとこでおしまい。

波田がグレイなので、ピカレスクロマンになっていきますね。

その変化がとっても面白かった。

おススメです。

グレイposted with ヨメレバ堂場 瞬一 集英社 2018年05月18日頃 楽天ブックス楽天koboAmazonKindle

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